「自分の考えや感情が、現実を作り出している」
「ポジティブ思考は良い現実を引き寄せ、ネガティブ思考は悪い現実を引き寄せる」
これらは、かの有名な「引き寄せの法則」で言われていることですが・・・
残念ながら、人生すべての局面においてこの「引き寄せの法則」が当てはまるほど、人間の一生は単純ではありません。
ポジティブになることで、物事がうまくいかなかったり、不快な経験をしたりすることも多いのです。
この記事では、ポジティブ思考があなたの人生を台無しにする（かもしれない）理由を解説し、ポジティブをうまく使いこなして人生に役立てるコツをお教えします。
目次
ポジティブ思考が人生に悪影響を及ぼす5つの理由
ポジティブ思考は自己否定につながる
世界のすべてはエネルギー（波動）で成り立っているので、ポジティブエネルギーはポジティブな出来事を呼び込みます。
だから、「ポジティブに考えると上手くいく」という教えは、ある意味、真実です。
自分の思考が結果を作り出す。
という「引き寄せの法則」も、けっしてウソではありません。
ただ、あなたの思考・感情だけで全てを作り出しているわけではないということを知っておくべきでしょう。
どんなにポジティブに考えようと、病気になるときは病気になるし、死ぬときは死にます。
反対に、ネガティブ思考な人が、宝くじに当たったり、ステキな恋人ができたりなどの幸運に恵まれることもあるでしょう。
大震災で被災した人は、人一倍ネガティブ思考が強かったから、家を失くしたり家族を失ったりという大きな不幸にみまわれたのでしょうか？
違いますよね。
世の中には、あなたのコントロールが及ばない物事もあるのです。
それは、人間が関与できない「宇宙のパワー」「自然の流れ」のようなもので、あらかじめ決められた「運命」です。
ポジティブ指向が強すぎると、望み通りの結果にならなかった時や、悪い出来事が起こった時に、
「私のポジティブさが足りなかったからだ・・・」
「ネガティブなことを考えてしまったからだ・・・」
と、自分を責めてしまいがちですが、起きてしまったことを後悔しても意味がないし、それが「運命」であれば、あなたの力ではあらがえないことです。
自己否定しないでください。
”神の采配” という言葉もあるように、あなたが何をどう考えていようがまったく関係なく、ただそのように物事が起こるケースも多いのですから。
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ポジティブ思考は自分の本心を無視してしまう
ポジティブ思考にこだわると、自分の本質を見失なう可能性があります。
辛い時も苦しい時も無理してポジティブに考えようとすると、不快な感情やネガティブな気持ちを押さえ込んでしまい、自分が本当はどう感じているのかが分からなくなる傾向があるのです。
つまり、「悪いことを引き寄せたくない」という恐怖心ゆえに、ネガティブな気持ちをポジティブな仮面で覆ってしまっている状態になるわけです。
一時期、「Let it go～ありのままで」という歌が流行りましたね。
その歌の通り、どんな仮面もつけずに、ありのままの自分の気持ちに正直であることは、ポジティブに生きるよりもずっと大切なことです。
そして、ありのままの自分でいるためには、ネガティブな感情も認めて受け入れる必要があります。
人間なら誰だって怒りや悲しみ、不安などを感じるのは当然なのですから、ネガティブ思考も含めてあなた自身なのです。
だから、
「ネガティブな感情を抱いてはダメ」
「不安や怒りなどを感じることは良くない」
という思い癖のある人は注意してください。
短期的には、ネガティブ思考を否定することでうまくいっている気がするかもしれませんが、実際には本当の気持ちをないがしろにしているため、少なからず心身に悪影響があります。（気付いていないかもしれませんが）
本当の気持ちを無視し続けていると、いつかその我慢は、ガンなどの大きな病気となって現われる可能性があります。
ポジティブ思考は失望する
自己啓発系セミナーなどでよく「夢を実現させるためには、ポジティブシンキングを習慣にすべき」などと言われますが、実際には、過度のポジティブさは、やる気やモチベーションを失わせます。
なぜなら、大半の人は、理想と現実とのギャップに耐えられなくなるから。
すばらしい未来、素敵な旦那様、有り余るほどのお金、贅沢な暮らしなどを手に入れたいと思っているけれど、現実は恋人もいなくて、結婚の予定もなく、貧乏で食べていくだけで精一杯の生活だとしたら？
ポジティブなアファメーションをしたとしても、夢と現実との違いの大きさに失望して、ポジティブシンキングどころか生きる気力さえなくしてしまうかもしれません。
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行き過ぎたポジティブシンキングは、「非現実的な夢や期待」を生み出します。
そして、遅かれ早かれ「失望」も生み出す可能性が高いのです。
ポジティブ思考は自信を奪う
もともと自分に自信がある人は、自然と無理なくポジティブ思考ができるので、理想や夢を描いてアファメーションを繰り返せば望みが叶うこともあるでしょう。
でも、自分に自信がない人やネガティブ思考がクセになっている人が、いきなりポジティブ思考を始めても、ほとんどの場合上手くいきません。
例えば、
「私はブス」
「私は異性にモテない」
といつも考えている人が、ある日突然、鏡を見て
「私はキレイ」
「可愛いから異性からちやほやされる」
とポジティブなアファメーションをしても、潜在意識に「自分はブス」という刷り込みがあるので上手くいかず、ますます自信を失う結果となるでしょう。
ポジティブ思考は病気を引き寄せる
タバコをスパスパ吸っている人に限って、「自分だけは肺ガンにならない」と思っていますよね。
「自分は病気にならない」
という根拠のないポジティブさで気楽に生きるのも良いですが、健康で長生きしたいのであれば、ちょっと楽観的すぎるかもしれません。
ポジティブ思考が行き過ぎると、「何も問題は起きないから、身体について気にする必要もない」と考える傾向があります。
そして、不健康な食生活を続け、運動を全くせず、大酒を呑んで喫煙・・・・
結果、大きな病気にかかる可能性は高いといえるでしょう。
ポジティブ思考をうまく使いこなすには？
さて、ポジティブ思考が人生に悪影響を及ぼす理由を5つご紹介しました。
誤解してほしくないのですが、けっして「ポジティブ思考はダメだ」と言っているわけではありません。
物事を楽観的に見ることで上手くいくことは多いし、軽いエネルギーで生きるためには、ある程度のポジティブさは必要です。
ただ、ポジティブが行き過ぎることが問題なのです。
過剰なポジティブ思考は、現実世界との繋がりが薄れて、夢や空想の世界に生きるようになってしまいます。
地に足が付いてないフワフワとしたスピリチュアルな生き方は、この物質世界である地球では成功しません。
ではどうすれば良いのかというと。
人間は、ネガティブとポジティブ両方の経験をするために生まれてきているわけなので、まずはネガティブな感情や思考も一旦認めて、受け入れる必要があります。
不安や怒りを否定しないで、「あー、そうだよね。不安だよね。イライラするよね」とネガティブな感情を認めてください。
そして、それをポジティブな思考に置き換えるのです。
例えば、「私は貧乏」というネガティブ思考を持っている場合。
最初から「私は金持ち」と、無理矢理ポジティブ思考に走っても意味がないので、一度「私は貧乏」ということを認めてしまいます。
そして、そこから「今は貧乏だけど必要なものはあるし、これからどんどん豊かになる」というポジティブな考えに置き換えます。
”今後の可能性” を考える時に、ポジティブ思考を使うのがコツ。
慣れてくると、ネガティブとポジティブ両方の側面から物事を見て、思考を意識的に選ぶことができるようになります。
そうなると、物質主義とスピリチュアルどちらに偏ることなく、バランスの取れた生き方ができるようになり、いつの間にか望みが叶っていることに気づくはずです。
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